これまでの借金で返済しすぎた分があるという場合には返還請求をかけて取り戻すことができますが、しかし過払い金請求をいつまでも先延ばしにするということはしてはいけません。これはどうしてかというと、過払い金返還請求は時効が切れていなくとも失敗することがあるからです。本来、過払い金というのはその金融機関が法律に違反したことで発生したものですから、返金をしてもらえるのが道理です。ですがそれも「返金するだけの余力がある」ということが最低条件になってきます。
もし金融機関の資本状況が極端に悪化し、返金に対応できるだけのお金を持っていないということになってしまったのであれば返還請求をかけても取り戻すことができなくなってしまうのです。中には「金融機関がつぶれることは早々ないだろう」と安心している人もいますが、現在の貸金業界は非常に苦しい立場にあります。過去有名だった消費者金融も多くが潰れたり、経営権を銀行に買収されたりといったような運命をたどりました。そうした中では既に、過払い金返還請求をしても請求先が倒産していたり資本力が欠如していたりといったような状態になってしまっており、取り戻すことができなかったという事例が発生しています。
今後も貸金業界には厳しい環境が続くということが有力ですから、もし過払い金返還請求を考えているのであれば、なるべく早い段階で行動に移すようにするのがベストであると言えるのです。