一度も返済していない債務を債務整理の対象にできる?

債務にはいくつもの種類がありますが、基本原則は「借りたお金は期限内に返す」ということです。金額によって一括払い、分割払いといったように変わりますが、消費者金融や銀行からお金を借りた場合だと、ほとんどが分割払いになるでしょう。借り入れた金額に利息を加えた金額を分割で支払うことで完済を目指すのです。しかしそうしたことができなくなってしまった場合だと、債務整理によって返済の条件を見直したり減免したりといったことが必要になります。

これは法的に認められた権利であるため、制度を必要とする人が利用したことで犯罪などになることはありません。ただ注意が必要なのが、債務整理では「返済の意思があった」ということが重要になることです。ほとんどの場合はこの返済の意思については問題ないとされるのですが、「一度も返済したことが無い借入」に関しては債務整理の対象外になってしまうことがあります。これはどうしてかというと、一度も返済をしていない、最初の返済日を迎える前に債務整理をしたという場合、債務者がもともと返済する気が無かったと判断されてしまう恐れがあるからです。

それで債務整理が出来なかったのであればまだしも、最悪の場合だと「返済が出来ないことを隠して借り入れをした」として詐欺罪に問われる恐れもあるでしょう。そのため一度も返済していない債務を整理するということは難しいとして考えておく必要があるのです。ただどのような場合であっても認めてもらえないとは限らず、怪我や病気、突然の失業などを原因とする場合は認めてもらえる可能性もあります。そのため判断については裁判所、もしくは弁護士や司法書士などに相談するようにしてください。

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